ステンレスがサビる!?掃除の時は醤油や食事の残りに注意して!

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さまざまな特性を備えたステンレスは、スプーンやフォークなどの食器のほか、
携帯電話や自動車など、身の回りのあらゆる用途に使われています。

その特性は「耐熱性」「耐薬品性」「保温性(熱伝導率が低い)」など、
さまざまなものがありますが、一般的に最も分かりやすいのは
「サビが出ずに長持ちする」という性質でしょう。

とは言え、ステンレスであれば全くサビはでないかというと、
そう言うわけでもありません。

食品に含まれる塩分は大敵ですので、シンクの三角コーナーは
置きっぱなしにせず、こまめに掃除しましょう。
また、もらいサビはクリームクレンザージフで磨くのがおすすめです。

●ステンレスの特性を知る

>100年前にできたばかりの新しい金属

ステンレスは主成分である鉄にクロムやニッケルを混ぜた合金です。
紀元前から存在が確認されている鉄器に比べるとその歴史は浅く、
発明から100年ほどしか経っていません。

なお、日本の古来製鉄法であるたたら製鉄は、
弥生時代の後の古墳時代(5~6世紀)に始まったようです
(映画「もののけ姫」にもたたら場が出てきます)

>ステンレスがサビないのは不動態被膜のため

このステンレスは、クロムの働きによって表面に酸化クロムを生じます。
この酸化クロムは、安定な膜(不動態被膜)を作るため、
ステンレスは錆びにくくなっているのです。

また、表面の不導体被膜がはがれてしまった場合も、
鉄よりも酸素と結びつきやすいクロムが、内部で酸化被膜を作るため、
多少の傷であれば錆びる前に修復されます。

>磁石に引っ付かないステンレスはニッケル系ステンレス鋼

金属であれば磁石に引っ付くイメージですが、
ステンレスの場合、すべてがくっつくわけではありません。
それには、ニッケルが関係しています。

ステンレスをよりサビにくくするためにニッケルを加えると、
磁性がなくなり、磁石に引っ付かなくなります。
SUS300系はクロム・ニッケル系ステンレス鋼なので、磁石に引っ付かず、
SUS400系はクロム系ステンレス鋼なので、磁石に引っ付くのです。

●シンクに使われているステンレス

>内部からのサビはまれ

シンクで使われるステンレスはSUS304が多く、
自然放置によって内部から錆びることはほとんどありません。

ただし、安価なシンクや飲食店の厨房の場合、
SUS430が使われていることがあります。

この場合、SUS304よりもやや錆びやすくなりますが、
鉄とは異なりますので、極端な錆の進行はありません。

上に書いたように、SUS300番とSUS400番の違いは、
磁石が引っ付くかどうかで判断ができます。
(ただし、更に上のグレードであるSUS800シリーズになると、
磁石に引っ付くものの、SUS304よりサビにくくなっています)

>外部要因のサビに注意①赤サビ

ステンレスは、塩素との相性が良くありません。
海水はもちろん、塩素系漂白剤やしょうゆ、食塩など、
塩素イオンが含まれているものも良くないので注意してください。

キッチンのシンクは、塩素イオンを含む食品を多く扱います。
三角コーナーに生ごみの破片や、料理の残りをいつまでも
入れたままにしていると、その下に赤サビが発生することがあります。

そうならないためにも、掃除でこまめに塩分と油分を取り除きましょう。
夕飯の後、食器を洗う際にシンク全体を中性洗剤で洗うのがおすすめです。
残った洗剤を水で洗い流したら、最後に水をふき取ることも忘れずに。

>外的要因のサビに注意②もらいサビ

ステンレス表面の酸化被膜は、スチールや鉄などの他の金属と接すると
はがれてしまうという特性があります。

そのため、ステンレス表面にハサミや缶詰、ヘアピンなどを
置いたままにしていると、サビてしまうことがあります。
特にヘアピンは錆びやすいので要注意です。

もらいサビの場合、専用のステンレスクリーナーや
クリームクレンザー(商品名:ジフ)で掃除すると良いでしょう。

●まとめ

ステンレスの特性、サビとその掃除方法についてまとめました。
ステンレスにサビが出にくいのは間違いありませんが、
塩分やもらいサビには注意しましょう。

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