主婦の家事時間はどうやったら減らせるの?家族の目が時短の弊害に?

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家庭での家事の割合は、どうしても妻(主婦)の方が多くなりがちです。
その傾向は2006年ごろからほとんど変化がなく、一日3時間ほどが家事の時間になっています。
食洗器やロボット掃除機の登場でも、あまり変化が見られないことから、
他者(家族)からの評価を気にして手を抜けないという部分もありそうです。

●2006年の家事時間

15年以上も昔の話になりますが、平成18年(2006年)社会生活基本調査(総務省)から、
仕事+家事時間の総計(1週間平均)を見てみましょう。
なお、妻は専業・兼業主婦どちらのデータも含んでいます。

>夫婦のみの世帯

夫婦のみの世帯を見ると、仕事と家事の合計時間は8時間半弱で、
自由時間も含めてほぼ同じでした。

仕事時間(通勤時間を含む):夫-7時間54分、妻-5時間18分
家事時間(買い物を含む):夫-25分、妻3時間3分
自由時間:夫-4時間34分、妻-4時間21分

>夫婦+子供の共働き世帯

子供ができると、夫の仕事時間が1時間増え、妻の仕事時間が1時間減ります。
また、家事の時間は夫婦のみの世帯とほぼ同じですが、
育児の時間も、ほとんど妻が担っているようです。
それに比例するように、自由時間の減少は妻が大きくなります。

仕事時間:夫-8時間45分、妻-4時間22分
家事時間:夫-30分、妻-3時間4分
育児時間:夫-43分、妻-2時間49分
自由時間:夫-3時間10分、妻-2時間17分

●「イクメン」の出現

1999年に男女共同参画社会基本法が制定されたことから、
2000年代には「イクメン」と言う言葉が使われ出したようですが、
2006年(平成18年)のデータを見ても、
まだまだ男は仕事、女は家庭と言う意識が色濃かったようです。

これにテコ入れする形になったのが、欧州の制度に倣って導入された
2009年の育児・介護休業法改正です。
この制度は、女性の負担軽減(少子化対策)や継続雇用を目指し、
男性が育休を取りやすくするものでした。実際に、男性の育児休業取得率は
2010年から2011年にかけて1.38%から2.63%に倍増しています。

続いて2016年には女性活躍推進法が施行され、近年の働き方改革に押される形で、
「男性も育児に参加するのが当たり前」という流れができつつあります。

●2017年の家事時間

>主婦の家事時間は減っていない

「イクメン」の出現や、女性が働きやすい制度の充実に伴い、
近年の家事事情がどのように変わったのかを見てみましょう。
2017年のオイシックス、カルビー、カジタクの3社が共同で調査した
「忙しい主婦の家事事情」という調査結果を見てみましょう。
この調査は、2017年の3月にインターネット上の20~50代の既婚女性1516名を
対象に行われたものです。

結果を見て驚かされるのが、主婦の1日の平均家事時間は175分(2時間55分)で、
2006年当時の総務省のデータとほぼ同じ(3時間4分)言うことです。
2006年の調査と同じ方式ではないため、単純な比較はできませんが、
それでもほとんど家事時間が減っていないことが分かります。

20~40代の女性の場合、家事に食器洗い機、自動掃除機(掃除ロボット)などを
活用する人も多いようですが、それほど時短にはつながっていません。

>家事時間が減らない理由の一つは「家族からの評価」?

家事時間短縮につながらない理由のひとつは、2016年末に
20~60代の主婦を対象に実施した、調査会社ソフトブレーン・フィールドの
家事の実態調査に出ていると言えそうです。

この調査では、9割の主婦が家事の時短を望むと答えていますが、
その一方で、5割以上の人から家族に炊事を評価してほしいという声があがっています。

このことから、他者(家族)の声(目)を気にして家事時間を減らせない人も
多そうだということが分かります。
家族内で炊事や掃除の基準を話し合うことで、
家事の時短につなげることができるかもしれません。

●まとめ

妻(主婦)の家事時間についてまとめました。
便利家電の登場でも、それほど大きく家事の時短にはつながっていない現状が分かります。
家事をどちらか一方に丸投げせず、家族で話し合う必要がありそうです。

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