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うとうとしはじめた赤ちゃんをベッドにおろした途端、
背中スイッチが発動して泣きそうになった経験はありませんか。
子育て中のパパ・ママの中で、赤ちゃんの夜泣きの悩みを
抱えている人は3割いると言われています。
夜泣きはおおよそ生後6か月を過ぎて始まり、2歳前後まで続くと言われています。
3歳頃になっても子供が夜中に十分な睡眠が取れない場合は、
一度病院で相談してみることをおすすめします。
●夜泣きは生後6か月ごろから始まる
夜泣きの定義は明確には定まっていません。国や地域によって異なります。
ただ、生後6か月を過ぎても続く夜間の目覚めを夜泣きとするのが一般的です。
夜泣きは8ヶ月ごろがピークで、2歳頃まで続くといわれますが、
まれに6歳ごろまで続く子供もいます。
生後6ヶ月未満の乳児の場合、夜中にお腹が空いて泣くことは良くある範囲です。
特に、新生児期は2~3時間に1回の授乳感覚になるため、
ミルクを飲む力が弱い赤ちゃんは、授乳と睡眠の間隔が乱れがちです。
生後3~4カ月を過ぎると、夜に3~4時間眠れる力がつき、
離乳食が始まる生後6か月ごろを過ぎると、
まとめて6時間ぐらい眠れるようになります。
この時期を越えてもまとめて眠れない子供が、夜泣きと言われます。
酷い子供になると、1歳を過ぎても2時間ないし1時間ほどで起きてしまいます。
●夜泣きはなぜ起こる
夜泣きのメカニズムはまだはっきりと解明されたわけではありませんが、
前頭葉の発達が十分でない乳児期に起こると言われます。
また、次の2つの要因が関係していると考えられています。
1つ目:言葉の発達が未熟な乳児は、不快な感覚を泣き声という形で
現す方法しか知りません。従って、喉が渇いた、お腹が空いた、
暑い、寒い、おむつが気持ち悪いといった要望を、泣き声として表現するのです。
2つ目:睡眠は、深い眠りのノンレム睡眠と、浅い眠りのレム睡眠を1サイクルとして、
それを波のように繰り返して続いていきます。睡眠の80%はノンレム睡眠であり、
多少の物音や不快感では目を覚まさないようになっています。
赤ちゃんの場合、大人に比べてレム睡眠の回数が多く、
割合も50%程度となるため、眠りからさめやすくなっています。
また、眠っている時間に、脳が情報を処理すると言われていますが、
赤ちゃんの場合はあらゆる経験が脳への刺激になるため、大人に比べて
脳が興奮状態に陥りやすいと言えるでしょう。
●酷い夜泣きは「乳幼児慢性不眠障害」かも
「赤ちゃんは夜泣きするもの」という知識は、今や一般常識と言ってよいでしょう。
そのため、あまりにも寝ない赤ちゃんがいるパパ・ママは、
フラフラになりながらも、周りと比べることができずに、
頑張ってしまうことがあります。
そういった方に知っておいていただきたいのが、病気の可能性です。
以下の3つの症状をすべて満たす場合「乳幼児慢性不眠障害」が疑われます。
1つ目:生後6か月を過ぎた乳幼児
2つ目:①~⑥の症状のうち1つ以上当てはまり、
昼間に眠そう、機嫌が悪い、癇癪を起こす、落ち着きがないなどの症状がある
①寝付きが悪い(眠るまで20分以上かかる)
②途中で目覚める(再び眠るまで20分以上かかる)
③朝の早すぎる目覚め(望まれる時刻より30分以上早い)
④寝室に入ることを嫌がる(ぐずる)
⑤保護者がいないと眠れない
3つ目:2の症状が週に3日以上あり、3か月以上続いている
●夜泣きが脳へのダメージを引き起こすことも
眠れない状態が続くと、赤ちゃんの脳は、ダメージを受ける可能性があります。
2017年に発表されたオランダの研究で、
酷い夜泣きが2歳から6歳になるまで続いた子供は、7歳時点の脳の容積が、
2歳前後に夜泣きが終わった同じ年の子供に比べて小さいことが報告されています。
また、カナダの研究でも、5歳時点で言葉の遅れがある子供は、1歳半時点で
夜間にまとまった睡眠をとれていないという報告があるようです。
●まとめ
子育ての悩み、子供の夜泣きについてまとめました。
夜泣きは生後6か月ごろから始まり、2歳前後まで続くと言われています。
3歳頃になっても一向に夜泣きの回数が収まらず、
子供が夜中に十分な睡眠が取れない場合は、
一度病院で相談してみることをおすすめします。
睡眠不足状態が数年にわたって続くと、脳にダメージを追う可能性もあるのです。
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