思春期の子育ての悩み。怒ってばかりと言われる前に干渉をやめて見守る体制を

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子供から「お母さんは怒ってばかりだ」という文句を聞くのは、
何も幼いころに限った話ではありません。
子育てには正解がないからこそ、親は悩みます。
そして、子供の将来を思うあまり、自分の理想を押し付けてしまう親は意外と多く、
その思いが逆効果になってしまうのが子供の反抗期であり思春期です。

思春期を迎えると、性ホルモンの関係から、イライラして、
他人の意見をフラットに聞けなくなります。
精神的な自立に向けた大切な時期ですから、親は自分の価値観を押し付けず、
子供を信頼して、必要最低限の干渉につとめましょう。

●思春期と反抗期

思春期は、個人差はありますが、小学校高学年あたりから、
18歳前後まで続くのが一般的です。

性ホルモンの分泌と共に、身体が急激に男性的/女性的に発達していくため、
外見の変化や衝動性についていけずに悩み、不安定になることもあります。

この思春期と同時に起こるのが反抗期です。
反抗期は一生のうち、2~3回あると言われます。

1回目が1歳半~3歳頃のイヤイヤ期、
2回目が小学校低学年から中学年にかけての中間反抗期、

そして、3回目が思春期と重なる反抗期です。
特に、3回目の反抗期は、自立に向けて、心と身体の発達を促す大切な時期です。

親がこの時期に、子供の意見を全く聞かないまま理想だけを押し付けていると、
子供は自分はダメな人間なのだと思い込みます。
自立の時期になっても、他者の意見をフラットに聞けなくなるのです。

すべて敵だと思って反発したり、
自分はいなくても良い存在だとうつ状態に陥ったりと、
両極端な反応を示すことも珍しくありません。
ただ、近年では反抗期が全くないという人も珍しくありません。

●親は自分の価値観やアイデンティティを押し付けない

親は子供に幸せになってほしいと願っているものです。
それは正常な願いですが、気持ちが行き過ぎると、過干渉という状態に陥り、
正常な親子関係から外れてしまうので注意が必要です。

特に気を付けたいのが、親自身の価値観や、アイデンティティの押し付けです。
自分は失敗したことがないと思い込んでいる親や、
逆に今不幸だから同じ失敗をさせたくないというリベンジ型の親は、
思春期になった子供が摂食障害や不登校になった時に、
はじめて自分の間違いに気づくという例もあるようです。

●怒ってばかりの子育てはブーメラン効果を生み出す

子供が小さいうちは、怒れば言うことを聞いてくれたかもしれません。
けれど、大きくなってくるにつれて、子供は親の怒りに対して
同じ以上の反発を返してきますので、問題は解決しません。

その状態は、心理学でいうブーメラン効果です。
ブーメラン効果は「説得の逆効果」とも言い、「勉強しなさい」や
「部屋を片付けなさい」と他人から説得されればされるほど
やる気が起きなくなってしまうというものです。

とは言え、放っておいても問題は解決しないし…という方は、
子供自身に気づいてもらうしか方法はないと知っておきましょう。
子供が尊敬している大人や、友人から伝えてもらうのも良いですが
子供は勘が鋭いので、そこに親の影を感じると、
誰も信頼しなくなってしまいます。

親はこの時期、子供のことを信じて必要最低限の干渉のみで
見守るように努めましょう。

●親は会話に自分の失敗談を織り込む

思春期になると、子供は自分の世界に干渉されるのをいやがります。
その時期をうまく乗り越えるのに必要なのが、親と子の信頼関係です。

思春期前から、親は子供と日常的に会話するように努めましょう。
その際、子供に「今日は何があった?」と尋ねるのではなく、
まず自分から失敗談を中心に話すように心がけると良いでしょう。
同僚や部下の不満話はNGです。

特に男親は、尊厳を保つ意味で失敗談や相談事を語るのを嫌がる傾向がありますが、
そうした話をされることで、子供は自分を信頼してくれていると感じますし、
自分が何を感じたか、どういう対応をしたかというのは、
子供への教育の意味でも重要です。

●まとめ

思春期は特に、怒ってばかりの子育てになりがちです。
子供の自立に向けた必要な期間ですので、悩みすぎないようにしましょう。

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