共働きの家事分担。離婚につながる例も！夫5・妻5を目指して話し合いを！

リモートワークという働き方が選択可能になりつつある近年、
特に共働き世帯において、妻側の負担が浮き彫りになり、
離婚相談が急増したと言われています。

日本の男性の家事の分担率は世界最低と言われていますので、
なるべくしてなった結果なのかもしれません。

なお、2009年に内閣府が行った「家事・育児の分担への満足度」では、
女性は男性に比べて満足度が2割以上低い状況にありました。

ただし、夫の分担割合が3割を越えてくると、女性側の満足も高くなるようです。
また、株式会社明治が2021年に行った調査では、
「育児に積極的に関わりたい」と回答した父親の割合は6割を越えたようです。

家事・育児の分担率は、昔よりも大幅に改善されているのは間違いなさそうです。
離婚を考える前に、夫婦でしっかり家事・育児の分担について話し合いましょう。

●日本の育児休暇制度は世界でもトップレベル！

日本でも近年、少子化対策のひとつとして男性の育児休暇を推奨しています。
そもそも制度そのものは世界でも類を見ないほど整っているのをご存じでしょうか。

それでも、男性が育児休暇を取得する率は10％台と低く
『育児は女性が行うもの』というバイアスが、男性のみならず、
女性の間でもはびこっています。

●アメリカではどうなのか

自由と平等を愛するアメリカは、人種も性別も家族形態もさまざまです。
また、シングルで子育てする人の割合も全世帯の23％と高く、
ビュー・リサーチ・センターが行った2016年の調査では、
子供を持つ親のうち、外で働いていない親が
父親（主夫）の割合は、17％に上るようです。

この理由は、アメリカ人女性の高学歴化にあります。
大学院に在籍する人の女性の割合は6割と言われ、
重要なポストで働く人の多くが女性ということも珍しくありません。

このため、2017年に別会社が行った調査では、子供を持つ家庭の41％において、
女性が大黒柱となっているようです。

なお、アメリカでは先進国で唯一「産休・育休制度」が整備されていない国です。
また、ジョブ型雇用がスタンダードであるため、休む期間が長ければ、
そのポストに他の人に取って代わられる可能性があります。

そのため、出産を控えた女性は有休を溜めて、出産直前まで（数日又は前日）働き、
出産直後は数週間で復帰することが当たり前になっているのです。

これらの理由から、女性であっても男性に家を任せて仕事を優先させるという形が
一般的になっていると言えそうです。

●内閣府の満足度調査では男女差が鮮明になっている

データは少し古くなりますが「家事・育児の分担への満足度」について
2009年度に内閣府が調べたデータがるのでご紹介します。

配偶者有の6356人に現在の家事・育児分担への満足度を調査したところ、
「満足」「どちらかと言えば満足」を合わせた率は、
男性と女性の間で2割以上の開きがあり、女性が低いという結果でした。
（URL：https://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/research/cyousa21/net_riyousha/html/index.html）

年代別にみると、年代が高くなるほど、女性の満足度が下がるという傾向にあり、
40代では男性の8割が満足しているのに比べて、女性は4割ほどしか満足していない
という結果でした。

なお、夫が1割しか家事・育児をしていない場合、
不満に思う妻の割合は半数を越えますが、
「夫3割・妻7割」になるとその率が同じになり、
「夫5割・妻5割」になると女性側の満足が高くなるようです。