まぜるな危険!カビキラーで頭痛?対処法は?過去には死亡事故も…

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「まぜるな危険!」の表示が目立つカビキラー。
カビキラーを使う際に、窓を閉めたままだったり、換気扇を回していなかったりして、
頭痛が起きた経験のある方はいませんか?
これは、カビキラーから発生した塩素ガスを吸い込んだためと考えられます。

カビキラーは、酸化剤である次亜塩素酸塩を主剤とした塩素系漂白剤です。
とても強い酸化力と殺菌力があり、黒カビの除去に力を発揮してくれる優れモノですが、
使用時に塩素ガスが発生してしまうのを防ぐことができません。

従って、カビキラーによる頭痛を防ぐ(もしくは軽くする)ためには、
換気を行いながら掃除するのはもちろん、化学物質に過敏に反応する自覚のある方は特に、
なるべく短い時間で掃除を終えるように心がけましょう。

また、カビキラーは強いアルカリ性なので、マスク・手袋・ゴーグルなどの防護用品も
忘れないようにしてください。
そして「まぜるな危険!」と表示にあるとおり、酸性のものと絶対に混ぜてはいけません。
自然発生とは比べ物にならない量の塩素ガスが発生してしまいます。

それでは、もう少し具体的にカビキラーの危険性について見ていきましょう。

●カビキラーで頭痛!?症状が出たらどうしたらいい?

カビキラーの主成分は次亜塩素酸塩です。
低濃度でも殺菌作用が強く、成分が蒸発時になくなってしまうため後残りがなく(※)
安全といわれています。
ただ、次亜塩素酸がなくなるといっても、パッと消えてしまうわけではありません。
違う物質に変化してしまっただけです。
この時に起きているのが、次亜塩素酸の分解による水と塩素ガスの発生です。

※カビキラーに配合されている他の成分(水酸化ナトリウムや界面活性剤など)や
カビの分解汚れは残っているので、使用後の水洗いは必ず行ってください。

塩素ガスは第一次大戦で毒ガス兵器にも使われた、きわめて殺傷能力の高いガスです。
刺激性のある黄緑色の気体で、空気よりも重いため、
しゃがんで作業を行うことの多い掃除の時には、特に注意が必要です。

大量に吸い込むと、頭痛の他にも息苦しさ、めまい、
呼吸困難などの症状があらわれることがあります。
対処法としては、すぐにその場を離れ、新鮮な空気を吸って
症状の改善を待つようにしてください。

視野が狭くなってきたり、休んでも症状が改善しなかったり、
頭痛が酷くなってきたりした場合は、迷わず救急車を呼ぶようにしましょう。

●「まぜるな危険!」何と混ぜると危険なの?

ところで「まぜるな危険!」のカビキラーですが、
実際に何と何を混ぜたらダメなのか知っていますか?
とはいえ、興味本位で試してみることは、絶対におすすめしません。

自然発生する塩素ガスとは比べ物にならない塩素ガスが発生する可能性があり、
下手をすると死んでしまうかもしれないからです。
以下のように実際の死亡事故もあります。

<塩素ガスによる死亡事故>
1987年12月に徳島県の主婦がトイレ洗浄剤とカビ取り剤を使って
風呂場掃除をしていて亡くなりました。
その後の1988年、1989年にも死亡・もしくは重篤事故が起きたため、
当時の通産省が1990年3月から「まぜるな危険」の表示を義務付けました。

それでは、塩素ガスの危険性を知ったところで、
改めて「まぜるな危険!」なものを調べてみました。
基本的には「塩素系漂白剤」と「酸性物質」の組み合わせがNGとされています。
家の中にあるものをリスト化してみたので、使用時の参考にしてみてください。

<塩素系漂白剤(酸性のたんぱく汚れ・油汚れを取る)>
お風呂等のカビ取り剤
台所用漂白剤
排水パイプ洗浄剤

<酸性物質(アルカリ性の水垢や尿石汚れを取る)>
トイレ洗浄剤(塩素系洗浄剤もあります)
洗濯用洗剤
お風呂の洗剤
食酢
シンク洗浄剤(酢やクエン酸が含まれているものがある)
クエン酸(柑橘類、梅干し)
アルコール

<NGな使用例>
・トイレ洗浄剤とカビ取り剤を一緒にお風呂で使った。
・カビ取りした後に、カビ発生を抑えようとクエン酸を水に溶かしてスプレーした。
・台所のパイプ漂白をした後に、酢を配合したシンク洗浄剤を使った。
・みかんの皮を捨てた生ゴミ入れに漂白剤を入れた。

●まとめ

カビキラーの危険性をまとめました。
塩素系漂白剤は、酸性物質と混ぜるのはもちろん、
普通に使っていても塩素ガスが発生し、
頭痛を引き起こす危険性があります。
とても使いやすい製品ですが、危険性を知った上で、
正しく使うように心がけましょう。



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