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2020年10月初め、国家公務員の冬のボーナスが、
前年度から0.05か月分引き下げられて、4.45か月分となるという報道がありました。
新型コロナウイルスの影響で、民間企業のボーナス平均が公務員を下回ったための
措置ということです。正式決定ではありませんが、実際に引き下げられれば、
リーマンショック以来のことになります。
それでは、この措置のもととなった民間企業のボーナス、
特に働き盛り40代の冬のボーナスはどのようになるのでしょうか。
日本生命保険相互会社が契約者を対象に実施した
2019年の夏のボーナスに関するアンケート調査結果を見てみると、
40代男性の平均額が69.2万円、40代女性は45.4万円、男女平均では62.4万円でした。
この年の支給平均目安が4.51か月分とされていますので、
これより0.05か月分ほど低くなる可能性があります。
40代男性の場合、単純計算で平均額が1万円ほど下がる予想になります。
●国家公務員のボーナスはどうやって決められている?
国家公務員の月給及びボーナスは、人事院(国家公務員法で定められた
中立の第三者機関)が民間企業の調査結果を受けて
内閣と国会に申し入れを行うものです。
今回の国家公務員のボーナス引き下げのもととなった
「令和2年職種別民間給与実態調査の結果概要」の
「ボーナス(賞与及び臨時給与)の支給状況」をみると、
支給額は2013年から2019年まで右肩上がりとなっています。
過去3年では、2018年の民間のボーナス支給額が4.46か月分、
2019年が4.51か月分、2020年が4.46か月分となっています(過去1年間の支給状況)。
●コロナの影響は?2020年の夏ボーナス
日本生命保険相互会社が契約者を対象にして行った
アンケート結果が公表されています。
ボーナスの平均支給額が最も高いのは50代男性となっています(人数比も最も高い)。
実施期間:2020年6月1日~6月14日
回答者数:9180名(男性:4815名、女性:4365名)
年齢:20代以下-745名、30代-1222名、40代-1876名、50代-2551名、60代-1752名、70代以上-1034名
>アンケート結果の概要
・平均支給額は約55.4万円。前年比▼約5.6万円。
・昨年よりも「減った」と答えた人の割合が増えた。
・「減った」と答えた人の割合が最も高いのは「製造業」。
その次は「生活関連サービス業、娯楽業」、「金融業、保険業」。
>ボーナス支給額(40代、50代及び全体のみ抜粋)
40代:平均55.6万円(男性65.4万円、女性30.1万円)
50代:平均70.2万円(男性81.1万円、女性33.2万円)
全体:平均55.4万円(男性65.5万円、女性29.6万円)
●昔はよかった?2019年の夏ボーナス
同じく日本生命保険相互会社が行ったアンケート結果です。
2020年のアンケート調査人数に比べて、
6割ほどの回答人数にとどまっていることが分かります。
2020年のボーナスへの関心の高さがうかがえますね。
実施期間:2019年6月1日~6月10日
回答者数:5158名(男性:2735名、女性:2423名)
年齢:20代以下-354名、30代-732名、40代-1177名、50代-1435名、60代-953名、70代以上-1034名
>アンケート結果の概要
・ボーナスは昨年に比較して「変わらない」と回答した人が7割。
・2020年の調査結果とくらべると、いずれの年齢でも平均支給額が高い。
>ボーナス支給額(40代、50代及び全体のみ抜粋)
40代:平均62.4万円(男性69.2万円、女性45.4万円)
50代:平均76.7万円(男性88.2万円、女性43.4万円)
全体:平均61.0万円(男性69.7万円、女性40.6万円)
●まとめ
国家公務員のボーナスは、過去1年間の民間企業のボーナス平均を
上回らないように設定されるようです。
例年、この調査結果は人事院から8月に発表されていますが、
新型コロナの影響で、2カ月先送りされました。
この結果及び、日本生命のアンケート結果を見ると、
冬のボーナスは引き下げられる可能性があると考えておいた方が良いでしょう。
また、男性より女性の方が、引き下げ幅が大きいようです。
ローンをボーナス返済で考えているご家庭は注意しましょう。
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